鍼灸・接骨院で働く従業員の68.0%が開業を考えていない?人材育成の重要性

2023/4/28更新
鍼灸・接骨院で働く従業員の68.0%が開業を考えていない?人材育成の重要性

昨今、柔整鍼灸業界では様々な分野で活躍されている鍼灸師や柔道整復師が増えています。

そこで、柔整鍼灸業界に携わる経営者や従業員が、今後のキャリアについてどのように考えているのかを探るため、独自にキャリア意識調査を実施いたしました。

本記事では、2022年11月25日(金)~12月9日(金)に実施した鍼灸・柔道整復師のキャリア意識調査データを公開しております。

ぜひ、今後の院運営や人材育成にお役立ていただけましたら幸いです。

※本データは、2022年11月25日(金)~12月9日(金)に実施した鍼灸・柔道整復師のキャリア意識調査データをもとに算出したグラフです。

▼  調査概要  ▼

鍼灸・接骨院の経営者3人のうち1人は分院展開を視野に入れている

鍼灸・柔道整復師のキャリア意識調査データ鍼灸・柔道整復師のキャリア意識調査データ

今回のアンケート結果では、鍼灸・接骨院の経営者のうち88.6%が「1院経営」、11.4%が「複数院経営」をしていると回答しました。

現在、複数院を経営している経営者の割合は少ないですが、経営者の「3人に1人は分院展開を視野に入れている」という結果がでています。

鍼灸・接骨院で働く従業員の68.0%が「独立開業を考えていない」

鍼灸・柔道整復師のキャリア意識調査データ鍼灸・柔道整復師のキャリア意識調査データ

経営者を除く鍼灸・接骨院の従業員に対して、独立開業への意識があるか質問をした結果、68.0%の従業員が「独立開業を考えていない」と回答しました。

これは、柔整鍼灸業界における商圏内の競争激化や倒産件数の増加により、独立開業へのリスクが懸念されるようになってきたことが背景にあると考えられます。

厚生労働省の「衛生行政報告例」によると、令和2年の時点で全国の施術所数が141,779件※1あり、平成12年からの20年間で約1.5倍に増えています。

また、開業数に比例して倒産件数も平成20年からの10年間で3倍※2になるなど、開業をしても一筋縄ではいかない現状から、独立開業に消極的な従業員が増えていると考えられるでしょう。

※1 出所:令和2年衛生行政報告例「あん摩マッサージ指圧・はり・きゅう・柔道整復・その他の施術所の総数」
※2 出所:帝国データバンク「整骨院・療術・マッサージ業者の経営実態調査(2019年)」

独立開業を考えていない従業員の79.4%が「今の会社・院で働き続けたい」

鍼灸・柔道整復師のキャリア意識調査データ鍼灸・柔道整復師のキャリア意識調査データ

独立開業を考えていない従業員に、3年以内のキャリアイメージについて質問をした結果、73.5%もの従業員が「今の会社・院で働き続けたい」と回答しました。

以前に比べて教育体制や労働環境が整備され、今の職場内で従業員の希望するキャリアが実現できるようになったことも、一つの会社・院で働き続ける動機として考えられます。

また、働き方のイメージでは、「会社・院の中で出世したい」との回答が29.4%と比較的少なく、「ある程度の立場で気楽に仕事がしたい」と考える従業員が過半数に達しました。

これは、業界に関係なく、出世を望まない若者が増えている社会的背景も要因として考えられます。柔整鍼灸業界でも、年収や社会的地位よりもワークライフバランスを重視する従業員が増えてきているようです。

独立開業を検討している従業員の65.7%が3年以内に独立を検討

鍼灸・柔道整復師のキャリア意識調査データ鍼灸・柔道整復師のキャリア意識調査データ

独立開業を検討している従業員に、独立したい時期について質問をした結果、65.7%が3年以内の独立を検討していることがわかりました。そのうち、21.9%は「1年以内」の独立を見据えており、独立開業への意欲の高さがうかがえます。

また、経営のビジョンでは、独立開業を検討している従業員の28.1%が分院展開をしていきたいと考えており、独立開業前から複数院の経営を見据えているようです。

将来に向けて独立開業を視野に入れている従業員は、スピード感と明確なビジョンをもっているケースが多いものと思われます。

独立開業を検討している従業員の75.0%が「キャリアに関する悩みがある」

鍼灸・柔道整復師のキャリア意識調査データ鍼灸・柔道整復師のキャリア意識調査データ

回答者全員にキャリアに関する悩みの有無を質問した結果、「独立開業を考えていない従業員」と「経営者・独立開業を検討している従業員」で回答の傾向に差がみられました。

独立開業を考えていない従業員の63.3%は、悩みが「まったくない・どちらかといえばない」と回答しており、現状のキャリアに不満を感じている従業員は比較的少ないことが推測できそうです。

一方で、独立開業を検討している従業員の75.0%は、悩みが「どちらかといえばある・とてもある」と回答しています。さらに、4人に1人は悩みが「とてもある」と回答していることからも、キャリアに関する悩みの深刻さがうかがえます。

また、経営者もキャリアに関する悩みを抱えている割合の方が高い傾向にありました。経営者の60.2%は、悩みが「どちらかといえばある・とてもある」と回答しています。

共通して最も多かったキャリアの悩みは「年収・収入」

鍼灸・柔道整復師のキャリア意識調査データ鍼灸・柔道整復師のキャリア意識調査データ

共通して最も多かった具体的なキャリアの悩みは、「年収・収入」でした。なかでも経営者の「年収・収入」の悩みは34.9%となっており、従業員と比べて少々高い傾向がみられます。

独立開業を考えていない従業員の悩みは、「年収・収入」の次に「能力・スキル」と「ワークライフバランス」が拮抗しており、キャリアアップや働き方について悩みを感じているようです。

一方、独立開業を検討している従業員の悩みは、他の回答者よりも「転職・就職」「職場の人間関係」の割合が高いことから、現状の職場環境に対して何かしらの不安や不満があるといえるでしょう。

これらの悩みが続く場合、従業員の離職が懸念されるため注意が必要です。従業員が定着しない職場では優秀な人材が育たず、生産性の低下や売上減少、事業縮小などを招く可能性があります。

従業員の「人材育成」で事業拡大や利益最大化を図る

意識調査データの結果を踏まえて、鍼灸・接骨院の経営者は従業員に対してどのように向き合うべきでしょうか。

経営において、従業員の「人材育成」は非常に重要です。経営者として優秀な従業員を増やしていくためには、労働環境の整備・改善はもちろんですが、教育や研修制度をしっかりと整えていく必要があります。

人材育成により従業員が抱えるキャリアの課題を解決できれば、従業員の自信やモチベーションアップにつながることでしょう。

そして、意欲のある従業員が継続して活躍することで、生産性が向上し事業拡大や利益の最大化が図れるようになります。

鍼灸・接骨院の従業員を抱えている経営者は、改めて人材育成に目を向けて院内教育や研修への取り組みを強化されてはいかがでしょうか。

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