血管が若返る?一酸化窒素(NO)と遠赤外線の関係

2026/1/26更新
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血管が硬くなることは、血流の低下だけでなく臓器障害や認知症リスクに直結する深刻な問題です。

この血管の健康おいて、最も重要なものが何かご存じでしょうか?それは、「温める」でも「マッサージ」でもなく、血管自身が分泌する一酸化窒素(NO)という物質です。
実は、どんなに優れた温熱療法を行っても、体内で一酸化窒素(NO)が分泌されなければ血流改善の効果はほとんど得られないことが科学的にわかっています。

遠赤外線が身体に良いとされる理由も、血管の内側(内皮細胞)にはたらきかけ、血管を広げてしなやかにする一酸化窒素(NO)の分泌がしやすくなるためです。※1)
本記事では、患者様への説明にも使える「一酸化窒素(NO)」について、遠赤外線(温熱療法)との関係を交えて解説します。

まるで古いホース?硬い血管が臓器を壊す理由

血管の違い

血管が老化するということは、単に「血の巡りが悪くなる」だけの話ではありません。実は、身体中の臓器を壊してしまう大きな原因になるのです。イメージしてみてください。心臓から出た太い血管が、年齢とともに古くなったホースのように硬くなってしまうとどうなるでしょうか?

血管のクッションが消えると、脳や腎臓が危ない

血管が及ぼす影響

健康な血管は、心臓から送り出された血液の強い衝撃を、柔らかいクッションのように吸収して、穏やかな流れに変えてから全身へ送ります。
しかし、血管が硬くなるとそのクッションが効かず、心臓から押し出された血液の「衝撃」が、弱まることなくそのまま身体の隅々へ流れ込んでしまいます。

その結果、脳や腎臓などにあるデリケートな細い血管に強い圧力が直撃し、大切な臓器を少しずつ傷つけてしまうのです。これが、血管の老化が怖い理由です。

血管が硬くなると脳はゴミ屋敷に?認知症を招く怖い仕組み

脳機能の見取り図

脳の中にある細い血管が傷つくと、脳を有害物質から守っている「バリア機能」が壊れ、悪い物質が脳内に侵入してしまいます。さらに怖いのが、寝ている間などに脳内の「ゴミ」である老廃物を洗い流してくれるシステムまで、うまくはたらかなくなることです。

実は、このシステムは血管が波打つ「拍動」をポンプのように利用して老廃物を洗い流しています。しかし、血管が硬くなるとこのポンプが動かなくなり、脳内の老廃物を排出することができなくなってしまうのです。
その結果、脳の中に老廃物がどんどん溜まってしまい、それが将来的な認知症のリスクを高めてしまう場合があります。※2)

心臓の過労と腎臓の破壊。血管が硬いと起きること

血管が硬いと、血液を全身に巡らせるのにより強い力が必要になります。そのせいで心臓は無理をし続け、筋肉が分厚くなったり、疲れ果てて動きが悪くなったり(心不全)してしまいます。

また、腎臓にある血液の「ろ過フィルター」は、強い圧力の衝撃にとても弱い構造をしています。血管が硬いと圧力に対する「クッション」が効かず、心臓からの衝撃がろ過フィルターを直撃して壊し、腎臓の機能を徐々に低下させてしまいます。※2)

なぜ「温めるだけ」では不十分なのか?

体のあったまり

単に身体を温めるだけなら、カイロやエアコンでも可能です。しかし、血管の健康を保つためには、それだけでは足りません。血管の内皮細胞を刺激し、一酸化窒素(NO)を産生させなければ意味がないのです。

つまり、重要なのは「温めること」ではなく「一酸化窒素(NO)が出ること」なのです

遠赤外線の裏ではたらく一酸化窒素(NO)

身体が内側から温まると、血行が良くなります。実はこのとき、血管の中ではある劇的な変化が起きているのです。

遠赤外線がもたらす内皮細胞への影響

近年の研究により、血管を広げる指令を直接出しているのは、血管の内壁から分泌される一酸化窒素(NO)であることがわかってきました。遠赤外線による温熱療法は、この一酸化窒素(NO)が分泌するきっかけに過ぎません。一酸化窒素(NO)が分泌されてはじめて、緊張して縮こまっていた血管の筋肉が指令を受け取り、リラックスして緩むのです。※4)

つまり、単に熱で温められたから広がったのではなく、一酸化窒素(NO)という指令物質が出たから血管が自ら広がった、というのが血行促進の仕組み(メカニズム)なのです。

血管と脳を老化から守る実動部隊

血管のセキュリティ

遠赤外線が単なる「きっかけ」であるならば、一酸化窒素(NO)は実際に身体を修復するためにはたらく「実動部隊」といえます。これは外からの力ではなく、私たちの細胞が自分自身で血管をコントロールするために備わっているシステムです。

一酸化窒素(NO)の作用は、単に血管を柔らかくして傷つくのを防ぐだけではありません。細胞を元気にしてエネルギーを生み出したり、脳の神経を守ったり、身体が老化するのを内側から食い止めたりするような、多面的な機能をもっています。※5)※6)

血管が分厚く硬くなるのを防ぐ「動脈硬化」のストッパー

血液が血管の壁をこするように流れると、その刺激がスイッチとなって、体内で「一酸化窒素(NO)」が作られます。※7)
この一酸化窒素(NO)のすごいところは、単に血管を広げるだけではないところです。

実は、血管の壁にある筋肉の細胞には、年齢とともに分裂して増えてしまい、血管の壁を分厚く硬くしてしまう性質があります。一酸化窒素(NO)は、この血管が老化する変化(動脈硬化の原因のひとつ)にブレーキをかけ、血管のしなやかさを守っているのです。※2)

脳のゴミを作らせない。一酸化窒素(NO)と認知症予防

驚くべきことに、一酸化窒素(NO)は「脳の老化」を食い止めることにも深く関わっています。それが、アルツハイマー型認知症の原因となる「脳の老廃物(ゴミ)」への対抗です。一酸化窒素(NO)には、この老廃物を作り出す酵素が暴走しないようにするはたらきがあることがわかっています。

さらに、神経細胞の中で特定のタンパク質(タウタンパク質)が異常を起こし、神経が傷ついてしまうのを防ぐメカニズムにも、一酸化窒素(NO)が不可欠であることが判明しています。つまり、血管から出る一酸化窒素(NO)は、脳を内側から若々しく守る役割も果たしているのです。※6)

血管への健康効果は一酸化窒素(NO)次第?

身体を温める遠赤外線と、血管を広げる一酸化窒素(NO)。
実は、遠赤外線の血管への健康効果は、体内で一酸化窒素(NO)が作られるかどうかに大きく左右されることがわかっています。

一酸化窒素(NO)が出ない身体では、温熱療法も意味がない

実験結果の図

ある実験で、体内で一酸化窒素(NO)を作れない状態にしたマウスに遠赤外線による温熱療法を行ったところ、身体は温まるにもかかわらず、血流の改善や血管を修復する効果がほとんど見られませんでした。
こういった実験結果から、血管の健康のためには「一酸化窒素(NO)の存在が不可欠である」といわれています。※8)

血管の老化を防ぎ、脳を守る一酸化窒素(NO)の作用

血管へのケアをしなかった場合の高齢後

年齢を重ねると、体内で「一酸化窒素(NO)」を作る仕組みがADMAという物質の増加によって邪魔され、一酸化窒素(NO)の代わりに血管を傷つける「活性酸素」が作られるようになってしまいます。血管がこの「一酸化窒素(NO)を作れない状態」になってしまうと、いくら遠赤外線などで外から刺激を与えても、血管はじゅうぶんに反応してくれません。※5)

一酸化窒素(NO)は、単に血管を広げるだけではありません。血液が固まるのを防ぐ、炎症を抑える、そして有害な「酸化ストレス」から守るなど、血管の細胞そのものが死んでしまうのを防ぐ役割があります。※6)※9)
遠赤外線も一酸化窒素(NO)を作る機能を助けてはくれますが、細胞を直接守り、動脈硬化や認知症といった病気の進行を食い止めているのは、一酸化窒素(NO)なのです。※10)

一酸化窒素(NO)と遠赤外線 比較一覧

比較項目 一酸化窒素(NO) 遠赤外線
基本的性質 体内の指令役
身体の中で自然に作られ、血管に「広がれ」と命令するガス状の物質。
外からのエネルギー
身体を温める「熱」と、細胞に届く「光」の性質をもったエネルギー。
メカニズム 直接的アプローチ
血管の筋肉に直接はたらきかけて、縮こまった血管を広げる。
間接的アプローチ
体温調節のはたらきを利用して間接的に血管を広げる。
関係性 独立した実動部隊
遠赤外線がなくても、健康なら体内で作られ、血管をコントロールする。
一酸化窒素(NO)への依存性がある
遠赤外線がもたらす血管への健康効果の多くは、一酸化窒素(NO)が作られることによって発揮される。
血管ケア効果 老化防止と修復
血管が硬く・分厚くなるのを防ぎ、若々しい弾力を保つ。
再生のサポート
継続して使うことで、一酸化窒素(NO)を作る手助けとなる。
得意な役割 日々のメンテナンス
全身の血管をしなやかに保ち、動脈硬化などを未然に防ぐ。
運動代わりのケア
運動したときと同じような刺激を血管に与えられるため、運動ができない人へのリハビリに最適。
弱点・課題 加齢による減少
加齢や酸化ストレスで産生力が落ちるため、食事や運動による積極的な維持が必要。
受容体の状態に左右される
受け手である血管が傷つき、「一酸化窒素(NO)」をうまく作れない状態だと、効果が出にくい場合がある。

※4)※5)※7)※8)※11)

「血管ケア」は、脳や臓器を守り、将来の認知症リスクさえも遠ざける「未来への投資」です。
ぜひ先生から患者様に、痛みをとるその先にある「血管から若々しい身体作り」の重要性をお伝えいただければと思います。 貴院の施術が、その第一歩となるスイッチを入れるきっかけになれば幸いです。

接骨院を、単に身体の痛みをとる場所から、「患者様の健康寿命」を守る場所へ。一酸化窒素(NO)の知識を生かし、患者様が10年後、20年後も笑顔で過ごせる身体作りを、共にサポートしていきましょう。

IFMC.(イフミック:集積機能性ミネラル結晶体)とは

IFMC.(イフミック:集積機能性ミネラル結晶体)は(株)テイコク製薬社が温泉療法に着眼して製造したナノメーターレベルの非常に微小なミネラルの結晶体です。数種類の鉱物を組み合わせて鉄分の多い温泉水に一定時間浸漬し、その溶出液を特殊処理して抽出した物質です。

身体に近接させることで血管から一酸化窒素(NO)が拡散し、血管が拡張することによる血行促進効果が期待できます。

【参考資料】

※1)鄭 忠和『温熱刺激の臨床への応用 -和温療法の効果とその作用機序-』

※2)Maximilian Jonathan Herzog 他『Arterial stiffness and vascular aging: mechanisms, prevention, and therapy』

※3)Jae-Hyung Kim 他『The Effect of Increasing the Body’s Core Temperature and Improving Blood Flow by Using Far-Infrared Rays Emitted from Functional Loess Bio Balls』

※4)Yong-Il Shin 他『Improvement of Blood Flow and Epidermal Temperature in Cold Feet Using Far-Infrared Rays Emitted from Loess Balls Manufactured by Low-Temperature Wet Drying Method: A Randomized Trial』

※5)Burkhard Poeggeler 他『Nitric Oxide as a Determinant of Human Longevity and Health Span』

※6)Zvonimir S. Katusic 他『Emerging Roles of Endothelial Nitric Oxide in Preservation of Cognitive Health』

※7)化学と生物(日本農芸化学会)『運動機能における一酸化窒素(NO)の役割』

※8)Yuichi Akasaki 他『Repeated Thermal Therapy Up-Regulates Endothelial Nitric Oxide Synthase and Augments Angiogenesis in a Mouse Model of Hindlimb Ischemia』

※9)Harvard Health Publishing『Exercise and your arteries』

※10)Sports Medicine Open『Effects of Graphene-Based Far-Infrared Compression Garments on Aerobic Capacity in Healthy Young Males: A Randomized Crossover Trial』

※11)Cureus『The Role of Sauna Bathing in Ischemic Heart Disease: A Narrative Review of Therapeutic Potential, Physiological Mechanisms, and Emerging Clinical Applications』

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